このサイトは、お客様へのサービス向上などの用途でCookieを使用しております。
詳細はこちらをご参照ください。

News

  1. HOME
  2. ニュース一覧
  3. 2022年11月16日

東京大学、東北大学、神戸大学が推進する、深層学習による超新星爆発シェルの膨張予測を用いた高解像度銀河形成シミュレーションの高速化プロジェクトに、モルフォの『SoftNeuro®』を提供
~スーパーコンピュータ「富岳」における深層学習を用いた3Dシミュレーションを支援~

プレスリリース
2022年11月16日

株式会社モルフォ(所在地:東京都千代田区、代表取締役社長:平賀 督基、以下 モルフォ)は、東京大学、東北大学、神戸大学が推進する、深層学習による超新星爆発シェルの膨張予測を用いた高解像度銀河形成シミュレーションの高速化プロジェクトに、モルフォの主要製品の一つである世界最速級ディープラーニング推論エンジン『SoftNeuro®』を提供します。モルフォは『SoftNeuro』の提供を通じ、スーパーコンピュータ「富岳」における深層学習を用いた3Dシミュレーション(銀河形成シミュレーション)の推論高速化を支援します。

 

『SoftNeuro』は、主要なディープラーニング・フレームワークに対応し、様々なエッジデバイス環境で高速処理を実現する、世界最速級ディープラーニング推論エンジンです。また、汎用的な推論エンジンであるため、画像認識だけでなく音声認識やテキスト解析等にも利用が可能です。モルフォはこれまで、画像データを前提とした様々な検出など向けに、マルチプラットフォームや高速推論を目的として『SoftNeuro』を提案、提供しています。

 

モルフォは今回のプロジェクトにあたり、3Dシミュレーションでの『SoftNeuro』利用に向けた独自開発を通じ、「富岳」上での3D CNN推論高速化(Conv3DのSVE最適化および3D Winogradの適用)を実現しました。プロジェクトと連携を通じ、スーパーコンピュータ「富岳」における深層学習を用いた3Dシミュレーション(銀河形成シミュレーション)の更なる高速化を支援していきます。

プロジェクト概要

高解像度銀河形成シミュレーション高速化のためのプロジェクト。

将来の映像を予測するMemory-In-Memory Network (Wang et al. 2018)を元に、3D-CNNベースの深層学習モデルを独自に開発し、超新星爆発の非等方なシェル膨張の予測・タイムスケールの短い粒子の同定に適用しています。

 

「我々が開発した3D CNNベースの深層学習モデルは、銀河形成シミュレーション内の流体計算の一部を予測し、ボトルネック解消をサポートします。これまで、深層学習による推論は実際のシミュレーションで使用できるような速度ではありませんでしたが、『SoftNeuro』により本モデルが高速化されたことで、銀河形成シミュレーション中で実用可能となりました。」

(東京大学 理学系研究科天文学専攻 平島敬也様)

論文URL:https://iopscience.iop.org/article/10.1088/1742-6596/2207/1/012050/meta

ホームページ:https://kyafuk.github.io/utokyo-hirashima/index.html

 

 

「これまでモルフォはスマートデバイス向けSoC上での最適化を手がけることが多かったのですが、今回富岳上にて行った『SoftNeuro』の3D CNN 高速化を通じて新しい領域に挑戦することができました。この度のプロジェクトで培った経験を活かし、今後は三次元計算の最適化やスーパーコンピュータでの最適化などに弊社の技術を活用していけるのではと期待しています。」

(株式会社モルフォ CTO室シニアリサーチャー 松尾 恒)

 

深層学習を用いた3Dシミュレーションの高速化・効率化へのニーズが高まるなか、今後もモルフォは、『SoftNeuro』のさらなる利便性・技術力向上を図り、様々なサービスやソリューションへの提供を通じ、グローバルレベルでの技術の発展と豊かな文化の実現に貢献していきます。

 

・『SoftNeuro』製品紹介ページ:https://www.morphoinc.com/technology/sie

関連情報

「富岳」成果創出加速プログラム

https://www.r-ccs.riken.jp/fugaku/org-relations/promoting-research/

宇宙の構造形成と進化から惑星表層環境変動までの統一的描像の構築

(代表:神戸大学 牧野淳一郎)

https://jicfus.jp/fugaku_ap/jp/

 

サブ課題A「大規模数値計算と大型観測データのシナジーによる宇宙の進化史の解明」

(代表:東京大学 藤井通子)

https://jicfus.jp/fugaku_ap/jp/research/subtask/subtaska/

 

ASURA-FDPSを使った銀河形成シミュレーション

https://www.asj.or.jp/nenkai/archive/2021a/pdf/Z307a.pdf

(代表:神戸大学 斎藤貴之)

 

日本天文学会2022年秋季年会のアブストラクト 2022年9月

深層学習による超新星シェル膨張予測を用いた高解像度銀河形成シミュレーションの高速化

平島敬也、森脇可奈、藤井通子 (東京大学)、平居悠(ノートルダム大学、東北大学)、斎藤貴之、牧野淳一郎(神戸大学)

https://www.asj.or.jp/nenkai/archive/2022b/pdf/X52a.pdf

関連プレスリリース

2021年10月20日

ディープラーニング推論高速化に関する研究論文の公開

~無料トライアル中『SoftNeuro』の高速化手法について技術詳細を解説~

https://www.morphoinc.com/news/20211020-jpr-softneuro_rp

※当無料トライアルは終了しています。

株式会社モルフォについて

 モルフォは「画像処理/AI(人工知能)」の研究開発型企業です。高度な画像処理技術を組み込みソフトウェアとして、国内外のスマートフォン、半導体メーカを中心にグローバルに展開しています。また、カメラで捉えた画像情報をエッジデバイスやクラウドで解析する、AIを駆使した画像認識技術を車載や産業IoT分野へ提供し、様々なイノベーションを先進のイメージング・テクノロジーで実現しています。

 

所在地:東京都千代田区神田錦町 2-2-1 KANDA SQUARE 10階

代表者:代表取締役社長 平賀 督基(まさき)、【博士(理学)】

設立:2004年5月26日

資本金:1,783,958千円(2021年10月31日現在)

事業内容:画像処理およびAI(人工知能)技術の研究・製品開発。スマートフォン・半導体・車載・産業IoT向けソフトウェア事業をグローバルに展開。

ホームページ:https://www.morphoinc.com/

Facebook:https://www.facebook.com/morphoinc

Twitter:https://twitter.com/morpho_inc

お問合せ先

株式会社モルフォ 広報担当 大野

TEL:080-8433-3415

お問い合わせフォーム: http://www.morphoinc.com/contact

本プレスリリースのPDF版はこちら(649.73KB)